2025年7月29日火曜日

「久延彦 REPORT」(6)

 7月29日は何の日か、ご存知でしょうか。1937年(昭和12年)7月29日に起きたある事件について、大東亜戦争終結から80年の節目である今だからこそ、私たち日本人は思い起こさなければならないと思います。この事件は「通州事件(つうしゅうじけん)」と呼ばれるものです。

 1937年7月29日、中国の通州という町に居住する日本人や朝鮮人が惨殺される事件が起きたのです。その被害は、日本人と朝鮮人の居留民225名と日本軍守備隊32名のあわせて257名にも上り、通州虐殺事件とも呼ばれています。女性や子供も関係なく、日本人と分かれば、見境なく惨殺されました。その残虐さについて、当時中国を取材していた米国人ジャーナリストは次のように伝えています。

2025年7月25日金曜日

「久延彦 REPORT」(5)

 7月23日付で在中国日本国大使館より、在中国邦人に向けて一つの公文が出されているのをご存知でしょうか。それは「『中国人民抗日戦争及び世界ファシズム戦争勝利80周年』記念に当たっての各種行事やイベント等に関する注意喚起」という文章なのですが、その内容は実に不可解なものであり、これが日本国大使館から出た公文であることに、深い悲しみを感じてしまうのです。以下がその内容です。

 「中国人民抗日戦争及び世界ファシズム戦争勝利80周年」記念に当たっての各種行事やイベント等に関する注意喚起

2025年7月23日水曜日

「久延彦 REPORT」(4)

 中国の女性教師が日本の侵略について感情を高ぶらせ、学生たちを怒鳴りつけている動画が話題になっています。事の発端は、ある授業で行われた一つの質問に対する学生の答えでした。女性教師が授業の中で「帝国」という言葉について質問したところ、一人の学生が「大日本帝国」と答えたのです。

 すると、この言葉を聞いた女性教師は突然、感情的になって怒りをあらわにしたのです。女性教師の突然の激変ぶりに、思わず失笑した学生に対して、この教師は教壇を激しく叩きながら、次のように声を張り上げました。

2025年7月17日木曜日

「久延彦 REPORT」(3)

 7月9日に石破首相が街頭演説で語った「なめられてたまるか」という言葉ですが、この言葉はどのように英訳されたのでしょうか。ここにも日本の国難の影を見る思いになり、何とも言えない義憤が湧き上がるとともに、底知れぬ落胆の気持ちにため息が出てしまいます。

 まず、日本政府は「なめられてたまるか」という石破首相の発言の重大さを少しは理解していたのか、何とか英訳の際にそのニュアンスをごまかそうとしました。そして、「We won't taken lightly」と訳しました。これは直訳すれば、「我々は軽く見られたくはない」という意味です。随分と意味合いが変えられていますが、ここには外務官僚の努力の跡が見えます。唯一の同盟国である米国に対する石破首相の無礼と粗相(そそう)を何とか隠そうとしたのでしょう。

2025年7月15日火曜日

「久延彦 REPORT」(2)

 7月9日、石破首相は千葉県船橋市で街頭演説し、米国との関税交渉について次のように語りました。

 「(米国との関税交渉は)国益をかけた戦いだ。なめられてたまるか。私たちは言うべきことは、たとえ同盟国であっても正々堂々言わなければならない。守るべきものは守る。」

 まず、この発言については何とも言えない違和感を覚えます。「なめられてたまるか」という言葉はどういう意味なのでしょうか。そもそも米国は日本をなめているのでしょうか。今回の関税交渉について言えることは、米国は日本をなめているどころか、特別に優遇しているようにしか思えません。関税措置をめぐる日米協議の責任を担わされている赤沢亮正(りょうせい)経済再生担当相は何度も訪米していますが、何と事前に会談約束もせず訪米していたことを自ら告白しました。それにもかかわらず、米国側は会談に応じてくれているのですから、どれほど特別扱いされているかが分かります。

2025年7月13日日曜日

「久延彦 REPORT」(1)

 石破茂首相が7月2日に行われた日本記者クラブ主催の党首討論会において、外国人労働者の受け入れを巡って発言したことが大きな波紋を広げています。石破首相は外国人を受け入れる必要性について、次のように述べたのです。

 「七面倒臭(しちめんどうくさ)い日本語、日本の習慣を日本政府の負担によってでも習得してもらい、適法な人に入ってもらう。」

 これが日本国を代表する首相の発言なのか、と耳を疑いました。さすがにこの発言については多くの批判が出ていますが、立憲民主党の小沢一郎衆院議員でさえも痛烈に批判しているのです。