大東亜戦争終戦80年を迎えて、戦争に関する企画記事が多く見られましたが、その中で新聞自体が戦争をどのように報道し、どんな論説を主張してきたのか、その検証は全くありませんでした。戦争の責任について問う場合に、政治家や軍部の責任を追及することはあっても、その一方で世論に対して絶大な影響を与えてきた新聞の責任については、あえて封印してきたように思います。
そこで、当時の新聞が戦争についていかなる報道をしてきたのか、どんな論調を張っていたのか、その一部をご紹介します。例えば、1931年に勃発した満州事変当時、多くの新聞が軍部の行動を積極的に応援しており、時には軍部以上に戦争を強力に後押しする論陣を張っていたことを忘れてはならないのです。その急先鋒が朝日新聞であり、毎日新聞でした。